呼吸の仕組み ~ 大切な理由とカラダへの影響 ~
呼吸がなぜ大切なの?
呼吸が悪いと何か良くないことが起きるの?
こんな疑問を解説します。
✔ 本記事内容
・呼吸の仕組み ~ 大切な理由とカラダへの影響 ~
・呼吸の機能と仕組み
・呼吸の種類 ~腹式呼吸が正しくない理由~
こちらの記事を読み終わったら呼吸について理解でき、姿勢改善等にも役に立ちます。
本記事と合わせて読みたい記事は下記の2つになります。
・3分で読むことができますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
呼吸の仕組み ~ 大切な理由と身体への影響 ~
まず、初めに呼吸が大切な理由を解説していきます。
理由:①脳や身体の燃料
理由:②1日20,000回以上している
理由:③自律神経に関わる
理由:④睡眠に関わる
理由:⑤精神面に関わる
1つずつ解説していきます。
① 脳や身体の燃料
脳も身体も酸素と栄養からエネルギーを作り出し働いています。
特に脳は、体内の臓器の中で一番酸素を消費します。消費量は全体の25%に上ります。
そのため、脳は酸欠にとても敏感であり、酸欠は致命的なものにもなります。
また、脳が酸欠になってしまうと※ブレインフォグを起こしてしまいます。
身体も同様に酸素が行き渡らないことで、慢性的な痛みへと繋がります。
酸素という燃料は脳や身体にとても大切なものになります。
※ブレインフォグ
頭に霧がかかったような状態。集中力や思考力、決断力の低下などが起きる。
また、精神的不安定にもつながる。
② 1日20,000回以上している
呼吸は1日に20,000回以上しているため、身体に大きな影響をもたらします。
例:呼吸が浅い人は、肩を上下に動かして呼吸をするのが特徴です。
そのため、肩の上下運動を20,000回しているので、肩こりに繋がっていくのです。
この20,000回の呼吸が姿勢や身体の不調にも大きく関わるため重要になります。
③ 自律神経に関わる
まず、呼吸は息を吸うと、交換神経が働き、吐くと副交感神経が働きます。
このことから、過呼吸で呼吸が荒い方は、交感神経が優位になり身体が緊張してしまうのです。
逆に呼吸量を落とすことができれば、副交感神経が優位になりリラックスした状態になるのです。
自律神経はある程度、自分の力で整えられるものでもあるわけです。
④ 睡眠に関わる
こちらは、③の自律神経が関わります。
呼吸によって、交感神経を抑えたり、緊張をとることで身体はリラックス状態にできるのです。
もしかすると身体の緊張や過呼吸によって戦闘モードになっており、睡眠が浅く、質が悪いのかも知れません。
⑤精神面に関わる
脳が感情などをコントールし、行動の抑制もしています。
酸素供給量の低下ににより、酸欠になることでブレインフォグを起こします。
その結果、精神的に不安定になったり、集中力が低下などを起こしてしまいます。
過呼吸によって脳への酸素供給量が半分まで減少するとも言われているため、呼吸の改善は大切になります。
以上、上記の5つのことから、呼吸がどれだけ大切かわかりますね。
呼吸にも目を向けてみてください。
呼吸の機能と仕組み
次は、呼吸の機能と仕組み【運動学と解剖学】を解説していきます。
呼吸の機能
呼吸の機能に外呼吸と内呼吸があります。
この内呼吸が大切になりますので解説をしていきます。
外呼吸:肺で行われる酸素と二酸化炭素の交換を言います。
内呼吸:組織(細胞)内部で行われる酸素と二酸化炭素の交換を言います。
ここから大切な解説をしていきます。
脳や身体を機能させる上で大切なことは、細胞レベルに酸素を届けることです(内呼吸)
次に、酸素供給の流れを解説していきます。
①:酸素を摂り入れる
②:ヘモグロビン(HB)が酸素を運び、渡す
③:酸素を細胞がもらう【内呼吸】
では、なぜ酸素供給で呼吸が大切なのか?
酸素を吸えば吸うほど、細胞に酸素が届かなくなります。【過呼吸】
血液中の酸素量が多いとヘモグロビンは酸素を離さなくなってしまうのです。
結果として、内呼吸では酸欠状態になります。
呼吸量が減るほど酸素供給量が増え、細胞にしっかり届けることができるようになるのです。
(※CO2が関係・ボーア効果)
呼吸の仕組み【運動学と解剖学】
呼吸をすると、肺・肋骨・横隔膜・胸椎が動きます。
この動きを理解すると過呼吸がもたらす姿勢への影響が理解できます。
では、さっそく解説していきましょう。
肋骨の運動
肋骨は12本から構成されており、上部、中部、下部に分けることができます。
上部1~ 5番:ポンプハンドル・前後方向の動き
中部6~10番:バケツハンドル・横の動き
下部11~12番:キャリパー・横の動き
吸気:肋骨が外旋【広がる動き】・伸展【反る動き】
呼気:肋骨が内旋【閉じる動き】・屈曲【丸まる動き】
上記が肋骨の構成と動きになります。
息を吸うと肋骨は前(縦)にも横にも開きます。
くびれの部分に目がいきがちですが、前(縦)にも開きますのでご注意ください。
次は、肺と横隔膜です。
では、さっそく解説していきましょう。
肺
肺は息を吸う(吸気)と吐く(呼気)の時に働きます。
また、横隔膜によって受動的に拡張、収縮を行っています。
横隔膜について
横隔膜は、胸腔と腹腔の境界にある膜状筋のことで、息を吸うと収縮し下降します。
それにより、肺が膨らみ、肋骨(胸郭)は広がります。
逆に息を吐くと弛緩し、ドーム状【ZOA】になっていきます。
それにより、肺が萎み、肋骨は閉じます。
この横隔膜の動きを最大化することで呼吸が適切に行われます。
また、肋骨の閉じたり、開いたりする動きが良くなります。
ここまでくると呼吸量が多かったり、浅いとなぜいけないのか、お気づきになりましたか?
上記が起きていると、常に吸気の状態なため肋骨は開き、横隔膜は下がり、胸椎は伸展します。
その結果、反り腰を誘発したり、太ももが内側に捻じれ、外側が張り太くなったりするのです。
このようなことからも呼吸の重要性がわかりますね。
※横隔膜は自律神経の支配下にある
息を吸うと収縮するため交感神経が働く
息を吐くと弛緩するため副交感神経が働く
まとめ:呼吸の流れ
①:息を吸う(吸気)
②:肺に空気が流れ込む
③:横隔膜が下がり、肺が受動的に拡張する
④:肋骨が前や横に拡張
⑤:胸椎が伸展
上記が吸った時の流れになります。
大切な内容ですので、是非覚えていってください。
呼吸の種類 ~腹式呼吸が正しくない理由~
呼吸には腹式呼吸や胸式呼吸があり、それら単独で拡張する呼吸をパラドックス呼吸と言います。
上記は目的別では、有効ですが、正しい動きではありません。
正しい動きの呼吸は、シンクロ呼吸になります。
これらについて、解説をしていきます。
シンクロ呼吸
シンクロ呼吸とは吸気時に胸部と腹部が一緒に拡張できる呼吸になります。
横隔膜と腹横筋が適切に共同して適切に働いている状態です。
横隔膜は、息を吸うと収縮して下がり、腹横筋は息を吸うと弛み伸びます。
目的に応じた呼吸以外で、もし日常でこのほかの呼吸の動きの場合は、改善が必要です。
パラドックス呼吸
パラドックス呼吸とは、吸気時に胸部と腹部が一緒に拡張できない呼吸のことを言います。
横隔膜と腹横筋が適切に共同していない状態になります。
そのため、改善が必要になります。
腹式呼吸と胸式呼吸
腹式呼吸は腹部を拡張させる呼吸になります。
特に横隔膜の動きが関わってくるため自律神経に関わってきます。
お腹を意識した呼吸ですので、リブフレアには注意をしないといけません。
簡単なやり方として、ヤンキー座りをすると腹式呼吸になります。
次は胸式呼吸になります。
胸式呼吸は、胸腔(胸部分)を拡張させる呼吸になります。
胸椎や胸郭の可動性を高めたり、重心の位置を高めることに関わります。
うんていなどにぶら下がると胸式呼吸になります。
上記は目的別での使い分けには有効ですが、日常での呼吸としては正しくないとなります。
まとめ
呼吸の機能や仕組み、重要性について本記事では取り上げてきました。
いかがでしたでしょうか?
呼吸について理解が深まると不調改善や姿勢改善等にも役に立ちます。
また、精神面にも呼吸は関わってきますので、改善していけると良いですね。
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